トラさん読書会
高雄讀書会説明会報告
トラさん読書会高雄説明会は9月28日(日曜日)に開催いたしました。
台風にもかかわらず、多数の方々が参加され、読書会の内容説明と参加者との自由討論が行われました。
そして、
検討の結果以下の要領で読書会と開催いたすことになりました。
読書会は10ヶ月の長期計画です。来年の通訳案内士試験に一発合格も十分可能です。
ふるって、ご参加ください。
2009年通訳案内士高雄読書会
10月5日開始!
第一期(基礎力完成講座)
期間: 10月5日より12月28日
(10月12日は連休のため、休講)
時間: 日曜日 PM1~PM6(6時間)
回数: 12回
課目: 日本史、日本地理、一般常識
費用: 9900元(プリント代)を含む。
尚 9月28日の説明会に参加できなかった方のために、10月5日
12時より1時まで、内容の説明をいたします。
高雄説明会概要
通訳案内士とは
2006年より2010年まで台北で実施
通訳案内士は台湾の観光ガイドにあたる。国土交通省は06年度より10年までの5年間、海外でも通訳案内士試験を行い、国際観光事業を充実させることにした。
国土交通省は地方の経済振興、過疎化対策として、観光客増加策をうちだしている。現在の目標は年間1000万人に海外観光客を増大させるというものだが、将来は2000万人を目標となる。この目標は達成が可能と考えられる。根拠としては中国をはじめ、アジア経済が拡大し観光客が急速に伸長しているからである。
国交省は、まず手始めに通訳案内士の有資格者を増加させるとともに無資者
を取り締まるという方針を固めた。
何も知らないでたらめガイドが日本を案内しても、日本にマイナスの印象あたえるだけであり、評判を落とすことになる。トラブルが発生しても解決能力はない。これでは安心して、観光客を増加できない。
日本の現状、歴史、文化、風俗、習慣を正しく理解し、観光客との対話能力も十分なガイドを必要だ。
国内で人材の確保は不可能に近い、国土交通省は五年間に限り、海外でもガイド試験を実施し、海外から人材を確保することにした。来年は第4回目となる。国土交通省は台湾、韓国、大陸から人材を集め、中国をはじめとする観光客の急増に対応しようと考えている。
通訳案内士資格取得の利点
1 通訳案内士は 国籍、年齢、性別、学歴に関係なく誰でも受験できる日本唯一の国家資格である。
2 通訳案内士には 一般常識、日本地理、歴史、中国語の課目があり、日本に対する幅広い知識が要求される。テストのレベルもかなり高い。主に日本人を対象とした試験であるため、日本語一級検定よりずっと難しい。この試験に通れば、日本語のスペッシャリストとして通用する。
3 日本人がこの試験にパスするためには、大學で四年間、留学2年、最低6年間の準備が必要となろう。困難度は台湾人と同じである。
4 日本人がこの資格を取得しても通訳ガイドになるとは限らない。就職先を探す場合、非常に有利となる。現在、中国語人材は特に不足しており、引っ張りだこの状況である。
5 台湾の国内ガイド資格の合格基準が大幅に低下し、有資格者が多くなったため、競争が激化している。実力が無いものは淘汰される危険がある。
6 国外ガイドの競争も激しく、安定した収入の確保は難しい。アウトバウンドの仕事も必要になってくる。ガイドを職業として、将来も生きていこうと考える人はこの資格に挑戦し、競争力を高めておいたほうがいい。
7 将来、日本で仕事をする場合、通訳案内士の資格が必要となる。台北で試験が実施される間にこの資格を取っておくこと必要である。
間接的効用
1 日本をよく、理解できる。
日本語が話せても、日本をはっきりと理解している人は意外と少ない。これは日本理解の必須条件である。歴史、地理、一般常識の知識が不足していたからである。
2 日本の新聞が読めるようになる。
日本の新聞を読みこなせる人はすくない。新聞には歴史的人物、建造物、地名が頻繁に出てくるからである。たとえば芭蕉や千利休を知らなくて、日本文化を理解しようとしても無理である。日本人は当然これらの人物についての知識がある。こういう観点から、学習を開始することが望ましい。
3 日本人の尊敬を受ける。
ガイドの仕事をしている人の共通した感想である。どこからおいでですか。○○です。ああ、そうですか。あそこは××の生まれたところですね。こういう会話をすると日本人は驚く、よく知っていますね。と感心され、見方が変わってくるそうである。
4 実力の証明
通訳案内士は日本語検定1級よりはるかに難しいテストである。これは日本語検定が外国人を対象としているのに対し、通訳案内士の主な対象は日本人であることからも想像がつく、生半可な実力では合格はおぼつかない。本格てきに、一定期間学習して、ようやく合格に結びつく程度の高い国家資格である。
日本人はこの資格の価値を正確に認識している。
日系企業に就職を希望する場合、マスターやドクターよりも重視される。
日本の観光業の未来
日本の現状
1 過疎と過密
日本の地方は少子高齢化が進み、経済力の低下に悩まされている。一時は工場を誘致し、雇用を確保しようと考え、各地に工業団地を建設したが、ほとんどは失敗した。原因は産業の空洞化である。工場は海外に移転し、テレビ、冷蔵庫、エアコンは海外から逆輸入しているというのが現状である。地方自治体の負債を増加させるだけであった。多くの自治体は税収が伸びず、負債に苦しめられている。
東京、大阪などの大都市は人口が集中して、過密になっている。しかし、ホテルの部屋数はそれを上回る速度で増加し、競争が激化している。日本人は高齢者が増加し、将来の不安のため、高額の出費は望まない。
宿泊率を上げるためには、どうしても外国人観光客を増加させなければならないということになる。
2 少子高齢化
日本は2007年65歳以上の人口が20%を超え、超高齢社会に突入した。年金生活者が増加し、急速に活力を失いつつある。今後、この少子高齢化に対応、経済成長を続ける施策が求められている。
3 観光立国
日本の観光収支は毎年大幅な赤字となっている。出国者が2000万人に迫るのにたいして、入国者は約800万人。観光収支の赤字は2兆円を超える。悲しむべき現状である。
4 国土交通省
国土交通省はこの事態を憂慮し、観光立国の方針を固めた。先ずは観光客1000万人突破を目標としている。
このところアジア経済の成長は著しく、富裕層も増えている。現在の800万人から1000万人に増加させることはそれほど困難ではない。
5 観光庁
日本が観光立国を旗印としていることは来年、観光庁が新設されることでもわかる。観光庁を設置し、観光客を大幅に増加させようとするのが日本の国家戦略である。
観光は少子高齢化の切り札と位置づけられている。
過疎に悩む地方の頼みの綱は観光である。
6 外国人観光客
外国人観光客の平均滞在日数は一週間以上、消費力は日本人の7倍という統計が出ている。観光客がひとりある大学教授の試算によれば、観光客を2000万人に増やせば、日本は少子高齢化に対応するGDPを維持できるという。
7 観光の将来
日本の観光の将来は非常に明るい。それは日本は魅力的な文化を維持し、あたらしい文化を世界に向けて、発信し続けているからである。日本は文化力で、少子高齢化を乗り切れるだろう。
日本の観光の優位性
1 変化に富む国土
2 治安がいい
3 衛生的
4 日本食ブーム
5 温泉ブーム
6 文化力(まんが、アニメ、おたく、ロボット)
2008年通訳案内士試験講評
日本史 難問が多すぎた。
今年の日本史テストは日本の日本史Bの範疇に入る部分からの出題が多く、日本人受験者からもむずかしかったという反応が大部分である。
当読書会もギリギリの会員が多く、準備時間の少なさが悔やまれる。
日本史合格を確実なものにするためには学習範囲を2倍に拡大することが必要であり。早期に準備を始める必要がある。
文化史重視の傾向に変わりはない。40%以上が文化史であり、ここを確実にモノにすることが合格への第一歩であることにかわりはない。
地理 観光地理の比率が増えた。
去年は温泉が出題され、苦杯をなめさせられた人が多いが、今年の問題はさして難しくはなかった。日本地理を確実に把握し、国立公園、観光地などと強化すれば、合格は難しくない。
今年の温泉は想定内の問題であり。以外性は無かった。地理合格者は多いはずである。
一般常識 全部想定内、準備しやすくなった。
以前は民謡とか童話とか、日本に育つか、長期居住しないと対応不可能な問題の出題され、この試験の最大の難関とされていたが、去年、今年と、そのような問題は姿を消した。想定内のものがほとんどで、基本をちゃんと学習し、日本の現状を注意して観察していれば解決できる問題がほとんどである。
結論
対策は歴史ということになる。歴史は過去3年間、一番対応しやすい科目と認され、合格率も高かったのであるが、今年は日本史B(大学受験)クラスの難問を多数出題され、あわを食わされた。
今年は範囲を2倍に拡大して、万全を期したい。
地理は常出の気候、工業、産業などが出題されていない。来年は出題が予想される。
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